ビールといえば、苦味やコクを楽しむものというイメージが強いですが、最近ではフルーツの香りや甘酸っぱさを楽しめるクラフトビールが人気を集めています。
特に、果汁や果実を使用したフルーツビールは、ビールが苦手な人でも飲みやすく、香り豊かな味わいが魅力です。
今回は、フルーティーなクラフトビールの魅力を紹介しながら、おすすめのフルーツビールを厳選して紹介していきます。
フルーティーなクラフトビールの特徴とは
クラフトビールにはさまざまなスタイルがありますが、その中でもフルーツビールは特に個性的な味わいを楽しめるジャンルのひとつです。
果実を発酵過程で加えるものや、あとから果汁をブレンドするものなど、製法によっても風味が異なります。
フルーツビールの特徴は、なんといっても香りの豊かさと、甘酸っぱさのバランスです。
一般的なビールに比べてフルーツの風味が際立ち、飲みやすい仕上がりになっているものが多くあります。
また、フルーツの種類によっても味わいが変わるため、さまざまな種類を試してみる楽しさもあります。
フルーツビールが人気を集める理由
フルーツビールが人気を集めている理由はいくつかありますが、まず第一に「飲みやすさ」が挙げられます。
一般的なビールは苦味が特徴的ですが、フルーツビールは甘みや酸味が加わることで、より親しみやすい味わいになっています。
特に、普段ビールをあまり飲まない人や、お酒が強くない人にも受け入れられやすいのがポイントです。
また、見た目の美しさもフルーツビールの魅力のひとつです。
ピンクやオレンジ、黄金色など、果実由来の鮮やかな色合いが楽しめるものが多く、グラスに注ぐだけで華やかな印象を与えてくれます。
さらに、香りの豊かさも人気の理由となっており、飲む前から果実の甘い香りが楽しめるのも魅力です。
フルーツビールの楽しみ方
その華やかな風味と爽やかな味わいが特徴で、他のビールとは一線を画す楽しみ方ができます。
フルーツビールを最大限に楽しむための方法をご紹介します。
グラスで香りを楽しみながら飲む
フルーツビールの魅力の一つは、その豊かな香りです。
果物の香りがしっかりとビールに染み込み、グラスに注いだ瞬間から香りが広がります。
この香りを最大限に楽しむためには、まずビールをグラスに注いでください。
ビールを直接瓶や缶から飲むと、香りを十分に感じることができませんが、グラスに注ぐことでその香りが立ち上り、フルーツのニュアンスをより感じやすくなります。
特に、フルーツビールは香りが味わいの大部分を占めているため、鼻を近づけてその香りをしっかり楽しんでから一口飲むのがポイントです。
グラスの形状にも注意を払い、香りを集めるような広口のグラスや、細長いフルート型のグラスを使うと、フルーツの香りがより強調されます。
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温度に気を付ける
フルーツビールを飲む際の温度は非常に重要です。
冷たすぎると、果物の香りや風味が抑えられてしまいます。
そのため、冷やしすぎず、少し温度が上がった状態で飲むのがおすすめです。
目安としては、冷蔵庫から出して5~10分程度常温で置くと、フルーツの香りが引き立ちやすくなります。
特に、フルーツビールの中でも酸味が強いもの(たとえば、ラズベリーやブルーベリーなどのベリー系)は、冷えすぎるとその酸味がきつく感じることがあります。
温度を少し高めに設定することで、酸味が柔らかくなり、よりまろやかな飲み心地になります。
氷を入れてカクテル感覚で楽しむ
フルーツビールは、通常のビールとして楽しむだけでなく、カクテル感覚で氷を入れて楽しむのも一つの楽しみ方です。
特に夏の暑い日などには、氷を入れることで、より一層爽快感を感じることができます。
氷を加える際は、ビールが薄くなりすぎないように注意が必要ですが、氷がビールを少し冷やしつつも、フルーツの風味が感じられるので、カクテル的な楽しみ方ができます。
フルーツビールの中でも、特に甘みが強いものや果実感が豊かなもの(たとえば、オレンジ系やパイナップル系のビール)に氷を加えると、さっぱりとしたカクテルのように味わえます。
食事との相性を楽しむ
フルーツビールは、そのフレッシュでフルーティな風味が食事と非常に相性が良いため、料理とのペアリングを楽しむのにも最適です。
フルーツの酸味や甘みは、特に食事の味わいを引き立てることができます。
以下に、フルーツビールとの相性が抜群な食事の例をご紹介します。
ベリー系のフルーツビールは、チョコレート系のデザートと相性が抜群です。
ラズベリーの酸味とチョコレートの甘さがうまく調和し、デザートを一層引き立てます。
また、ベリー系ビールは、ソフトチーズやタルトと合わせても美味しく、フルーツの甘酸っぱさがチーズやタルトのリッチな風味と絶妙にマッチします。
柑橘系のフルーツビールは、シーフードやサラダとの相性が抜群です。
柑橘系のビールは酸味がしっかりしており、特に魚介の風味と相性が良いです。
例えば、シーフードサラダやグリルした白身魚、エビの料理などと一緒に楽しむと、柑橘のフレッシュな酸味が魚介の旨味を引き立てます。
また、アジア料理やスパイシーな料理とも相性が良いので、タイ料理やインディアンカレーと合わせても美味しくいただけます。
ストーンフルーツ系のフルーツビールは、軽やかで甘さがあり、特に鶏肉料理やサンドイッチ、サラダとよく合います。
特に焼き鳥やグリルチキンのような軽めの肉料理とのペアリングが楽しめます。
また、シンプルなハムサンドイッチやチーズサンドイッチとも相性が良いので、ランチタイムにぴったりです。
フルーツビールの温度とタイミングにこだわる
フルーツビールの楽しみ方は、温度やタイミングによって大きく変わります。
例えば、冷蔵庫から出してすぐの冷たい状態で飲むのも良いですが、少し時間を置いて温度が上がることで、フルーツの香りや風味がより引き立つことがあります。
そのため、自分の好みに合わせて飲む温度を調整するのもフルーツビールならではの楽しみ方です。
また、フルーツビールは、その日の気分や食事のメニューに合わせて、いろいろな種類を試してみるのも楽しいポイントです。
フルーツビールを楽しむことで、ビールの新たな一面を発見できることでしょう。
おすすめのフルーツビール10選
フルーツビールにはさまざまな種類がありますが、その中でも特におすすめのものを紹介していきます。
それぞれ個性的な味わいが楽しめるので、好みに合ったものを見つけてみてください。
常陸野ネストビール だいだいエール
常陸野ネストビールの「だいだいエール」は、茨城県産の福来みかんを贅沢に使用した一杯です。
福来みかんはその独特な香りと爽やかな酸味で知られており、このビールにもその特長が見事に反映されています。
ビール自体は程よい苦味を持ちながらも、フルーツのフレッシュ感が前面に出て、まるでみかんの皮をむいてそのまま食べているかのような感覚を味わえます。
みかんの甘みと酸味が、ビールのモルティな風味とバランスよく調和しており、爽快感が持続するため、暑い季節に特におすすめです。
ザ・ブルーマスター かぼす&ハニー
「ザ・ブルーマスター かぼす&ハニー」は、大分県産のかぼすと蜂蜜を使用して作られたユニークなビールです。
かぼすの酸味がしっかりと効いており、蜂蜜の優しい甘みがその酸味を和らげる絶妙なバランスが特徴です。
このビールは、かぼすの柑橘系の風味がしっかりと感じられ、爽やかさと甘さのコントラストが楽しめます。
ラガーとして仕上げられているため、軽快で飲みやすく、ビールとしての苦味をあまり感じることなく、フルーツの味わいを満喫できます。
夏の昼間にぴったりな、さっぱりした一杯です。
北海道麦酒 瀬戸内レモンラガー
瀬戸内産のレモンを使用した「北海道麦酒 瀬戸内レモンラガー」は、その名前の通り、爽快でさっぱりとしたレモンの香りが特徴的です。
レモンのフレッシュさが生きており、ビールの軽い苦味と合わさって非常に飲みやすいです。
酸味の強いレモンの風味がビール全体に溶け込んでおり、飲んだ後にはスッとした清涼感が広がります。
食事と合わせても、レモンの香りが食欲をそそり、特に魚料理や軽い前菜と一緒に楽しむのにぴったりです。
ビールの苦味をあまり感じさせないので、フルーツビール初心者にもオススメです。
ベアレン かぼすラードラー
「ベアレン かぼすラードラー」は、岩手県産のかぼす果汁を使用したラードラーです。
ラードラーとは、ビールとフルーツジュースをミックスしたドイツ発祥のスタイルで、爽やかさが特徴です。
かぼすのさっぱりした酸味と軽やかな甘みがビールと絶妙に調和しており、ビールの苦味は控えめで、果実の風味がより際立っています。
ビール特有の風味を楽しみながらも、フルーツのフレッシュ感が前面に出ているため、特に暑い日に喉を潤すのにぴったりです。
松江ビアへるん ゆずフレッシュ
島根県産のゆずを使用した「松江ビアへるん ゆずフレッシュ」は、その名の通りフレッシュなゆずの香りが広がります。
ゆずの爽やかな酸味が、ビールのコクと相性よく調和しており、フルーツビールとして非常にバランスが良いです。
ゆずの香りがビールにしっかりと移り、酸味が心地よい後味を残すため、ビールが苦手な方でも飲みやすいと感じるかもしれません。
特に和食やシーフードとの相性が良く、食事と一緒に楽しむのに最適なビールです。
リンデマン・フランボワーズ (Lindemans Framboise)
「リンデマン・フランボワーズ」は、ベルギーのランビックビールの一種で、ラズベリーを使ったフルーツビールです。
ランビックとは、自然発酵によるビールのスタイルで、特徴的な酸味と深い風味が魅力です。
フランボワーズはラズベリーの果実感が非常に豊かで、甘酸っぱさがビールに溶け込み、フルーティーな風味がしっかりと感じられます。
酸味が強めなので、通常のビールにはない独特の味わいを楽しむことができます。
デザートビールとして、チーズやダークチョコレートとのペアリングもおすすめです。
独歩ビール マスカットピルス
「独歩ビール マスカットピルス」は、岡山産のマスカット果汁を使用したピルスナータイプのビールです。
マスカット特有の香りが華やかに広がり、ビールの苦味があまり感じられません。
甘みと酸味のバランスが絶妙で、ビールのフレッシュ感とマスカットのフルーティーさが相まって、軽快で飲みやすい仕上がりになっています。
特に食事との相性が良く、軽いサラダや白身魚の料理と合わせて楽しむと、フルーツビールの魅力を存分に味わうことができます。
南信州ビール アップルホップ
「南信州ビール アップルホップ」は、長野県産のリンゴ果汁を使用したエールビールです。
リンゴのフルーティーな甘さと酸味が絶妙に調和しており、軽い飲み口でありながらしっかりと果物感が楽しめます。
ビール自体は苦味が少なく、リンゴの味わいが広がるため、フルーツビールの中でも特に飲みやすいと感じる人が多いでしょう。
後味もスッキリとしており、爽快感がありますので、バーベキューやピクニックの際におすすめです。
ヘリオス酒造 メーテルのヴァイツェン
「ヘリオス酒造 メーテルのヴァイツェン」は、フローラルでフルーティな香りが特徴のヴァイツェンです。
バナナやクローブの香りが豊かで、少し甘めのフレーバーが特徴的です。
このビールはフルーツビールとは少し異なり、ビールとしての味わいがしっかりしているものの、果物の香りが引き立っています。
フルーツビールの甘さや酸味を求める方には少し異なるかもしれませんが、果物の香りを楽しみながら、ビールの味をしっかり味わいたい方には最適な選択です。
宮崎ひでじビール 宮崎の実り(ゆず、日向夏、金柑)
「宮崎ひでじビール 宮崎の実り」は、宮崎県産のゆず、日向夏、金柑を使用したシリーズです。
それぞれのフルーツが持つ独特の香りと風味がビールにうまく溶け込み、複雑で豊かな味わいが楽しめます。
ゆずの爽やかさ、日向夏の甘酸っぱさ、金柑のフルーティーな香りが、ビールの味わいを一層深くしています。
果実がしっかりと感じられるため、フルーツビールを楽しみたい方には最高の選択肢です。
まとめ
フルーツビールは、ビールの苦味が苦手な人でも楽しめる、飲みやすいクラフトビールの一種です。
果実の風味が加わることで、より香り豊かでフレッシュな味わいになり、ビールの新たな魅力を発見することができます。
また、見た目の美しさや香りの楽しさもあり、特別な日の一杯としてもぴったりです。
食事とのペアリングを楽しんだり、リラックスタイムのお供にしたりと、さまざまなシーンで活躍するフルーツビールを、ぜひ試してみてください。
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