日本におけるクラフトビールの人気が高まる中で、特に注目を集めているのがIPA(インディア・ペール・エール)です。
IPAは、その独特のホップの香りと苦味が特徴で、ビール愛好者にとって欠かせない存在となっています。
唎酒師としての経験を生かして、IPAの中でも特におすすめのクラフトビールを紹介します。
この記事では、IPAの魅力やおすすめのビールを詳細に解説していきますので、これからIPAを試してみようと思っている方や、既に愛飲している方にも有益な情報が詰まっています。
IPAクラフトビールの魅力とは
IPAとは、インディア・ペール・エールの略で、特にホップの香りと苦味が強いビールです。
このビールの特徴は、何と言ってもその芳香な香りと、しっかりとした苦味です。
ホップの種類や使用方法によって、香りや味わいが大きく異なるため、IPAはまさにビールの中でも個性豊かなタイプと言えるでしょう。
IPAが誕生した背景には、インディア(インド)へのビールの輸送に伴う長期間の保管と関係があります。
長時間の輸送を経て、風味が劣化しないようにホップを多く使うようになり、現在のような特徴的な味わいを持つIPAが生まれたのです。
現代では、その濃厚で力強い風味が多くのクラフトビールファンに支持されています。
IPAクラフトビールの選び方
IPAを選ぶ際には、まず自分の好みを把握することが重要です。
IPAには、アメリカンIPAやイギリス式IPA、ニューイングランドIPAなど、さまざまなスタイルがあります。
それぞれのスタイルには、ホップの使い方やバランス、苦味の強さに違いがあり、飲み比べてみるとその違いを楽しむことができます。
特に初心者の方には、まずは苦味が比較的穏やかなアメリカンIPAを試してみるのがおすすめです。
より強い苦味やフルーティーな香りを楽しみたい方には、ニューイングランドIPAやダブルIPA(DIPA)も魅力的です。
それぞれのスタイルに合わせた飲み方を知っておくことで、自分の好みにぴったりなIPAを見つけやすくなります。
唎酒師がおすすめするIPAクラフトビール
ここでは、唎酒師としての視点をもとに、特におすすめしたいIPAクラフトビールをいくつか紹介します。
それぞれの特徴や魅力についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
アメリカンIPAの定番「セッションIPA」
アメリカンIPAの中でも比較的飲みやすい「セッションIPA」は、長時間の飲み比べにも適したビールです。
苦味が強いIPAに対して、セッションIPAはその苦味を抑えつつ、ホップの豊かな香りを感じさせます。
軽やかな口当たりで、昼間の飲み会やアウトドアでも楽しめます。
特に注目したいのは、アメリカの「シエラネバダ・ペールエール」です。
シエラネバダはアメリカを代表するクラフトビールメーカーで、そのIPAは多くのファンを持っています。
ペールエールは、ホップの香りが鮮やかで、適度な苦味とバランスの取れた味わいが特徴です。
新鮮でフルーティーな香りが特徴的で、IPA初心者にも飲みやすいビールとなっています。
関連記事:アメリカンIPAとウエストコーストIPAの違い>>
フルーティーな香りが特徴の「ニューイングランドIPA」
ニューイングランドIPA(NEIPA)は、濁りが特徴的で、果物のような香りが豊かに広がるスタイルのIPAです。
従来のIPAに比べて、苦味は抑えめで、ジューシーなフルーツ感が味わえます。
そのため、IPA特有の苦味が強いのが苦手な方でも飲みやすいと感じるかもしれません。
特におすすめしたいのは、日本国内で人気の「鬼伝説 IPA」です。
このビールは、柑橘系やトロピカルフルーツのような香りが豊かで、果実味を感じさせる味わいが楽しめます。
香り高くて飲みやすいので、ビール初心者でも挑戦しやすいアイテムです。
濃厚で強い苦味の「ダブルIPA」
ダブルIPA(DIPA)は、通常のIPAよりもさらにホップを多く使い、強い苦味とアルコール度数が特徴的なスタイルです。
飲み応えがあり、ホップの香りやフレーバーが非常に強調されているので、IPAの中でも特に「濃い味わい」を楽しみたい方にぴったりです。
例えば「ヘレティック・トリプルIPA」は、濃厚な味わいと高いアルコール度数が特徴で、しっかりとした苦味とホップの強烈なフレーバーを感じさせます。
苦味と濃厚さが調和していて、IPAファンの中でも「一度は飲んでみるべき」と言われる名作です。
日本のクラフトビール「常陸野ネストIPA」
日本のクラフトビールシーンも急速に成長しており、「常陸野ネストIPA」はその中でも注目の一杯です。
地元のホップを使った香り高いIPAで、程よい苦味とフルーティーな香りがバランスよく楽しめます。
日本ならではの繊細さが光り、IPAをあまり飲み慣れていない方にも親しみやすい味わいです。
常陸野ネストIPAは、飲みやすさだけでなく、特に香りの豊かさが際立っています。
どちらかと言うと苦味が控えめで、まろやかで飲みやすいので、初心者にもおすすめです。
IPAクラフトビールを楽しむためのポイント
IPAをより楽しむためには、いくつかのポイントを押さえておくとより味わい深く楽しむことができます。
例えば、IPAは冷やしすぎないほうがその香りをしっかりと感じることができます。
最適な温度で提供することで、ホップの芳香を最大限に引き出すことができるので、少し温度を上げてから飲むのもおすすめです。
また、IPAを食事と一緒に楽しむのも良い方法です。I
PAの強いホップの風味は、脂っこい料理や焼き物、スパイシーな料理と相性が良いです。
例えば、フライドポテトやバーベキュー、カレーなどと一緒に楽しむと、ビールの風味が一層引き立ちます。
まとめ
IPAクラフトビールは、ホップの香りや苦味を楽しむためのビールとして、特にビール愛好者に人気があります。
アメリカンIPA、ニューイングランドIPA、ダブルIPAといったさまざまなスタイルがありますが、それぞれの特徴を理解し、自分の好みに合ったビールを選ぶことが大切です。
唎酒師としての視点から、おすすめするIPAビールは、どれも個性豊かで味わい深いものばかりです。
これらのビールを飲み比べることで、IPAの世界にもっと深く入り込むことができるでしょう。
自分にぴったりのIPAを見つけて、ぜひその魅力を存分に楽しんでください。
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