梅雨の気配が近づいてくる6月。
窓の外は曇り空、足元は濡れたアスファルト。
なんだか気持ちまで湿ってくるような、そんな時期にこそ、クラフトビールの爽快さが沁みてくるんですよね。
じめっとした空気を吹き飛ばすような、キレのある一杯。
今回は6月にぴったりなクラフトビールと、そのビールをもっと美味しく楽しめるおつまみの組み合わせを紹介します。
ちょっと変わり種も混ぜつつ、実際に自宅やお店で試してよかったものを中心にお届けしていきます。
6月おすすめクラフトビール
この時期は気温と湿度のバランスが独特で、なんとなく体も重たいように感じることが多い気がします。
そんなときには、口当たりが軽やかで、後味がすっきりとしたビールが欲しくなるんです。
シトラス系ホップが香るペールエール
初夏になると決まって手が伸びるのが、柑橘系の香りが広がるペールエール。
Hop & Barrelの定番ラインにもあるアメリカンペールエールは、グレープフルーツやオレンジを思わせる爽やかな香りが特徴です。
飲んだ瞬間にふわっと広がる香りが、まるで湿気を一掃してくれるような気がして、個人的にも何度もリピートしています。
夕方、窓を開けて風を感じながら飲むと、ちょっとした非日常に浸れるのもいいところ。
セゾンビールのスパイシーな軽やかさ
フランス語で「季節」を意味するセゾン。
もともとは農作業の合間に飲まれていたビールというだけあって、軽やかでゴクゴク飲めるのが魅力です。
ほんのりスパイシーな香りとドライな後味が絶妙で、特にじめっとした空気の中では、このドライさが心地よく感じられます。
少し冷やしすぎくらいがちょうどよくて、喉を通るたびに「あぁ、夏がくるな」と感じるような一本です。
フルーツエールで気分を明るく
気分が沈みがちな6月、やっぱり明るい色味や香りって元気をくれるんですよね。
そんなときはラズベリーやパッションフルーツを使ったフルーツエールに頼りたくなります。
果実味たっぷりのフルーツエールはすぐ売り切れてしまうことが多いですが、運良く出会えた時は迷わず試してみてほしいです。
香りでまず癒されて、飲むと気分まで軽くなるような、そんな魔法があるように思えます。
ビールがもっと進む!相性抜群のおつまみ10選
クラフトビールを飲むとき、いつも以上に“食”とのペアリングを楽しみたくなります。
味の幅が広いぶん、合わせるおつまみもバラエティ豊かにしたくなるんですよね。
ここでは、実際に試してよかった「ビールと相性抜群のおつまみ10選」を紹介します。
スモークチーズとペールエールのコクの重なり
シンプルだけど絶対に外さない組み合わせがこれ。
スモーキーな香りがあるチーズをほんの少し室温に戻しておくと、ペールエールのホップの香りと重なって、驚くほど奥行きが出てきます。
ゆっくり噛みしめながら飲むと、口の中で味が何度も変化していくのが面白いんですよ。
材料
- スモークチーズ(市販):100g
- クラッカーやナッツ(あれば):適量
作り方
- 冷蔵庫から出し、室温で15〜20分ほど置いておく。
- 食べやすい大きさにカットし、器に盛る。
- クラッカーやナッツと一緒に提供しても◎。
セロリの浅漬けとセゾンの意外な相性
意外に思うかもしれませんが、セゾンビールにはセロリの浅漬けが合います。
シャキっとした歯ごたえとさっぱりした塩味が、セゾンの軽快な苦味とマッチするんです。
個人的には軽く唐辛子を利かせたレシピにするのが好きで、ピリッとした刺激がビールのスパイシーさを引き立ててくれます。
材料
- セロリ:2本
- 塩:小さじ1/2
- だし醤油:大さじ1
- 酢:小さじ2
- 唐辛子(輪切り):少々
作り方
- セロリを筋取りし、5cmのスティック状に切る。
- 塩を振って5分ほど置き、軽くもむ。
- 水気を絞り、ポリ袋にセロリ・だし醤油・酢・唐辛子を入れ、よく揉んで冷蔵庫で30分以上漬ける。
- 軽く汁気を切って器に盛る。
アボカドとツナのディップ、フルーツエールにぴったり
これは友人との家飲みで出してウケたレシピ。
完熟アボカドをつぶして、ツナ缶と混ぜ、ちょっとだけレモン汁とマヨネーズを加えるだけ。
クラッカーやトルティーヤチップスにのせてつまむと、フルーツエールの果実味とよく合います。
見た目もカラフルで、写真を撮りたくなるビジュアルなのもポイント高いかもしれません。
材料
- 完熟アボカド:1個
- ツナ缶(水煮または油漬け):1缶(70g)
- レモン汁:小さじ1
- マヨネーズ:大さじ1
- 塩・こしょう:少々
作り方
- アボカドは半分に割って種を取り、果肉をスプーンですくってボウルに入れる。
- フォークで粗くつぶし、油を切ったツナ・レモン汁・マヨネーズを加える。
- 塩・こしょうで味を調える。
- クラッカーやチップスと一緒に提供。
焼きとうもろこしとラガー
夏の訪れを感じさせる香ばしい焼きとうもろこしは、すっきりしたラガーとの相性抜群。
醤油の香ばしさがビールののどごしを引き立ててくれます。
鶏ハムとシトラスペールエール
さっぱりした鶏ハムにレモンやオレンジを軽く振りかけて、柑橘系ホップが香るペールエールと合わせると爽やかさ全開。
ヘルシーで食べ応えもあるのが嬉しい一品。
材料
- 鶏むね肉:1枚(約300g)
- 砂糖:小さじ1
- 塩:小さじ1
- 黒こしょう:少々
- レモン or オレンジのスライス:数枚
作り方
- 鶏むね肉は皮を除き、全体に砂糖→塩の順でまぶす。黒こしょうもふる。
- ラップでぴっちりとキャンディ包みにして、さらにジップロックに入れる。
- 沸騰したお湯に袋ごと入れて火を止め、フタをしてそのまま1時間放置(予熱調理)。
- 冷めたら薄切りにして皿に盛り、レモンやオレンジのスライスを添える。
揚げなすの南蛮漬けとウィートエール
酸味がある南蛮漬けは、軽やかな小麦系ビール(ウィートエール)と好相性。
なすのジューシーさとビールのやわらかい苦味がぴったり寄り添います。
材料
- なす:2本
- 玉ねぎ(スライス):1/4個
- ピーマン(千切り):1個
- サラダ油:適量
南蛮だれ
- 酢:大さじ3
- 醤油:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
- みりん:大さじ1
- だし汁:大さじ2
作り方
- なすは縦半分にして、格子状に切り目を入れ4〜5cmに切る。水にさらしてアク抜き。
- 油で素揚げし、キッチンペーパーで油を切る。
- 玉ねぎ・ピーマンはさっと炒めるか生のままでもOK。
- 南蛮だれを鍋でひと煮立ちさせ、粗熱を取る。
- 容器になすと野菜を入れ、だれを注いで1時間以上漬ける。
カプレーゼとセゾンビール
トマトとモッツァレラチーズにオリーブオイルとバジルをあしらったカプレーゼ。
セゾンのスパイシーさと、バジルの香りがいい具合にリンクしてくれます。
材料
- トマト(中玉):1個
- モッツァレラチーズ(ブロック or ボール):100g
- バジルの葉:適量
- オリーブオイル:大さじ1
- 塩・黒こしょう:少々
作り方
- トマトとモッツァレラチーズをそれぞれ5mm〜1cmの厚さにスライス。
- トマト→チーズ→バジルの順に並べて盛り付ける。
- オリーブオイルをかけ、塩・こしょうで味付けする。
ズッキーニのグリルとペールエール
オリーブオイルでグリルしたズッキーニは、甘みが増してジューシーに。
香ばしさがペールエールのホップの香りと合わさって、しみじみ美味しいんです。
材料
- ズッキーニ:1本
- オリーブオイル:大さじ1
- 塩・こしょう:少々
作り方
- ズッキーニは5mm〜1cmの輪切りにする。
- フライパンまたはグリルパンで、オリーブオイルを熱して両面に焼き色をつける。
- 軽く塩・こしょうを振って完成。
明太ポテトサラダとアンバーエール
ちょっと濃いめのビールには、こってり系のおつまみを。
明太子のピリ辛さと、アンバーエールのモルトの甘みが絶妙にマッチします。
材料
- じゃがいも:2個
- 明太子:1腹(40g程度)
- マヨネーズ:大さじ2〜3
- 粗挽き黒こしょう:少々
- 刻み青ねぎや大葉(あれば):適量
作り方
- じゃがいもは皮をむいて柔らかく茹で、熱いうちに粗くつぶす。
- 明太子は皮を取り除き、マヨネーズと混ぜる。
- 粗熱が取れたじゃがいもと和えて、黒こしょうで味を調える。
- 青ねぎや大葉を添えて完成。
枝豆のガーリック炒めとセッションIPA
定番の枝豆に一手間加えて、ガーリックで炒めるだけ。
軽めのセッションIPAとの組み合わせで、止まらなくなる系おつまみになります。
材料
- 冷凍枝豆(さや付き):200g
- ごま油:小さじ2
- にんにく(みじん切り):1片
- 塩:ひとつまみ
作り方
- 枝豆はレンジまたは湯で解凍し、水気をしっかり切る。
- フライパンにごま油とにんにくを入れて中火で熱し、香りが出たら枝豆を投入。
- 軽く炒めて、塩で味を調える。
家飲みで楽しむ6月のビアタイム演出アイデア
せっかくお気に入りのクラフトビールを手に入れたなら、飲む空間やシーンにもこだわってみたくなります。
家飲みって、ちょっとした工夫でぐっと特別感が出るんですよ。
ベランダや窓辺で風を感じながら
梅雨とはいえ、雨が降っていない日は意外と過ごしやすいこともあります。
そんなときはベランダや窓際の席を定位置にして、ちょっと外の空気を感じながら飲むと、それだけで気分が上がるんですよね。
夜風が肌を撫でるあの感じと、キンと冷えた一杯がシンクロするときって、なによりのご褒美だと思っています。
お気に入りの音楽をBGMに
個人的には、ジャズやボサノバのプレイリストをかけながらのビールタイムが好きです。
あまりテンポが速くない曲のほうが、ビールの味や香りに集中できる気がして。
雨音と音楽が混じる空間って、ちょっと幻想的で、なんでもない夜がちょっとだけ特別なものに変わる気がするんです。
ライトを少し落として、雰囲気づくり
蛍光灯の下よりも、間接照明やキャンドルの明かりの方が、ビールの色がきれいに見えるって気づいたのは、ある夜にふと思い立って照明を落としたときでした。
グラスの中で黄金色が揺れるのを眺めているだけで、気持ちがすっと落ち着くような時間になります。
飲むこと自体が癒しになる、そんな感覚を味わってみてほしいです。
まとめ
じめじめとした気候の6月。
でも、クラフトビールの選び方や飲み方をちょっと工夫するだけで、毎日の気分が変わってきます。
お気に入りの1本と、それにぴったりなおつまみやシーンがあれば、それだけで“日常の中の非日常”が生まれるような気がするんですよね。
ぜひ、自分だけの6月ビールセット、見つけてみてください。
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