兵庫県のクラフトビールと兵庫県の郷土料理のペアリングを解説!ビールも料理もおいしさ倍増!

兵庫県のクラフトビールと兵庫県の郷土料理のペアリングを解説!ビールも料理もおいしさ倍増! クラフトビールの楽しみ方

兵庫といえば、神戸牛?明石焼き?有馬温泉?いろいろあるけれど、実はクラフトビールの宝庫でもあるんです。

しかもおもしろいのが、同じ県内でもエリアごとに味わいが全然違うところ。

北と南、海と山、その両方を抱える兵庫ならではの食文化の幅が、そのままビールの個性にも現れている感じがするんですよね。

で、ふと考えたんです。せっかく兵庫のビールが豊かなんだから、兵庫の郷土料理と組み合わせてみたらどうなるんだろうって。

地域の味同士のペアリングって、王道なようでいて、ちゃんと意識して試すことって少ないんですよ。

実際に何種類か飲み比べつつ合わせてみたら、驚くくらい自然に合うものが多くて。

気付けば食卓の会話も弾んでたし、なんならちょっと旅した気分にもなってました。

そんなわけで今回は、兵庫県のクラフトビールと地元の郷土料理をペアリングしてみた感想を、ほぼ主観100%でお届けします。

家飲み派にも、旅行の参考にしたい人にも、どこか引っかかる内容になっていればうれしいです。

 

兵庫県のクラフトビールと兵庫県の郷土料理のペアリングを解説

兵庫県のクラフトビールと兵庫県の郷土料理のペアリングを解説!ビールも料理もおいしさ倍増!

兵庫県のクラフトビールと兵庫県の郷土料理のペアリングを解説

 

明石ビールのヴァイツェン と 明石焼き

明石焼きを食べるときって、どうしても出汁の存在感がすごいじゃないですか。

口に含んだ瞬間、まず広がるのはふわっとした卵のやさしさ。

そのあとから、昆布と鰹のまろやかな旨みがじわじわ押し寄せてきて、気づいたら何個でも食べてしまう。

そこに合わせたのが、明石ビールのヴァイツェン。

小麦をベースにしたこのビールは、苦味が控えめで、フルーティーな香りがふんわり立ち上がるんです。

言うなれば、口当たりの丸いビール。

一緒に口に含んだとき、料理とビールの“主張しすぎない同士”がうまく手を取り合って、飲み込んだあとにちょっとした甘さが残る。

明石の海の穏やかさを感じさせるような、そんな静かなペアリングでした。

食事のテンポも自然とゆっくりになる。

 

城崎ビールのカニビール と 香住ガニの塩焼き

城崎の冬といえば、香住ガニ。

地元で食べると、焼きだけでもごちそう感がすごい。

塩だけで炙った脚肉は、余計な水分が飛んで、噛んだ瞬間に旨みが一気に広がる。

このカニの味わいに、城崎ビールが作っている「カニビール」を合わせてみた。

ラガータイプなんだけど、ほんのり香ばしさがあって、クセの少ない飲み口が特徴。香住のカニの甘さを邪魔しないのがいい。

むしろ、塩気で引き締まったあとにビールを含むと、また次のひと口がほしくなる。油が乗り切った冬のカニに、清涼感と香ばしさで寄り添うビール。

贅沢だけど、心が解けていく組み合わせでした。

 

ジグザグブルワリーのIPA と ぼたん鍋

ジビエって、食べるのにちょっと構えるところがあった。

でも、ぼたん鍋を兵庫の山奥で食べたとき、そんな先入観が吹っ飛んだんです。

味噌ベースの濃いスープにイノシシ肉の野性味が溶け込んで、体が芯から温まるあの感じ。

その“土の匂いがする料理”に合わせたのが、ジグザグブルワリーのIPA。

これはもう、勝負の組み合わせ。

ホップの香りがぐわっと立ち上がって、口の中をビターに支配してくる。

でも不思議と、鍋の濃厚さと拮抗するんです。

こってりとした脂とIPAの苦味が同居すると、なんというか、エネルギーがみなぎるというか…。

食後の満足感が尋常じゃなかったです。

派手な相性じゃないのに、いつまでも記憶に残ってる。

 

丹波篠山クラフトビールのアンバーエール と 黒豆の煮物

黒豆って、おせちに入ってるからなんとなく甘いだけの印象があったんです。

でも丹波の黒豆は違った。

大粒で、煮ても皮が破れない。

その中に、柔らかく芯のある甘さがある。

この甘さに合わせたアンバーエールは、キャラメルのようなコクを持ちつつ、しつこさはない。

飲んだ瞬間、焦がし麦の香りが鼻に抜けて、黒豆の“ほっこり感”と混ざり合う。

不思議と、食べるテンポがゆっくりになるんですよ。

急がず、味わいたくなる。

心が和むペアリングって、こういうのを言うのかもしれないなとしみじみ思いました。

 

姫路・播州麦酒のピルスナー と 姫路おでん

姫路おでんの生姜醤油って、慣れてないと「えっ」ってなる。

でも一度ハマると、普通のおでんじゃ物足りなくなるくらい。

その生姜のキリッとした辛さと醤油の風味に、クリアな苦味を持ったピルスナーを合わせると、これがもう、びっくりするほどスムーズなんです。

口に広がった生姜の熱が、ビールでスッとクールダウンする。

そしてまた大根に手が伸びる。

食と酒が往復して、ちょっとした無限ループに入るような心地よさでした。

 

六甲ビールのスタウト と いかなごのくぎ煮

いかなごのくぎ煮って、春の訪れを告げる食べ物なんですけど、味はかなり濃いめ。

砂糖と醤油と生姜で煮詰められていて、ご飯のお供ってイメージが強い。

でも、そこにあえてスタウトをぶつけてみたんです。

カラメルっぽい甘みと苦味を持つスタウトが、くぎ煮の甘辛さに重なるというよりは、包み込んでくれる感じ。

余韻が意外とすっきりしていて、次のひと口を引き出してくれるんですよ。

しっかり甘いもの同士なのに、飽きない。これはもう、大人のおやつですね。

甘辛いくぎ煮をつまみに黒ビールをちびちびやると、夜が深くなるのがちょっと楽しみになります。

 

丹波路ブルワリーのケルシュ と 鯖の棒寿司(但馬地域)

鯖の棒寿司って、〆た鯖の脂と酢飯のバランスが命なんですよね。

海が近くない但馬地方で昔から重宝されてきた保存食だけど、地元で食べると、驚くほどしっとりしていて、生っぽさが残ってる。

酢がきつくなくて、脂の甘みを感じやすいんです。

そこに合わせた丹波路ブルワリーのケルシュは、ドイツ伝統のすっきり系。

けれどただの淡白なビールじゃなくて、ほんのりハーブのような香りがあって、味に芯がある。

鯖の脂をこのビールでさらっと流すと、次に酢飯の酸味が際立って、口の中が整う。

この「整い感」がクセになります。食べ進めるごとにテンションが上がってくる、そんな組み合わせでした。

 

赤穂麦酒のホワイトエール と 牡蠣の土手鍋(赤穂)

赤穂の牡蠣は身がプリッとしてて、小ぶりでも味が濃い。

土手鍋にすると、味噌の香りに包まれて、体の芯まで染みわたるようなあたたかさがある。

牡蠣のミルキーさが出汁に溶け出して、最後は雑炊にして完結させたくなるような料理。

ここに赤穂麦酒のホワイトエールを持ってきた理由は、味噌とのバランス。ホワイトエール特有のスパイス感と小麦のまろやかさが、牡蠣の塩気を中和してくれるんです。

鍋の湯気に包まれながら、ひと口ごとにビールの香りが鼻に抜けていく。

冬にぴったりの“湯気越しの幸せ”という感じ。

飲み終わる頃には、気づけば鼻歌が出てるような、そんな心地よさがありました。

 

六甲ビールのセッションIPA と 高砂にくてん

にくてんって知ってます?

見た目はお好み焼きっぽいんだけど、中には甘く煮たじゃがいもが入ってて、どこか懐かしい味がする。

肉じゃがと粉もんのハイブリッドみたいな、不思議だけどクセになる食べ物。

ここに六甲ビールのセッションIPAを合わせると、じゃがいもの甘みを引き立てつつ、ビールのホップの香りがふんわり抜けていく。

にくてん自体が味濃いわけじゃないから、この控えめな苦味がちょうどいい。

口の中がもたつくこともなく、テンポよく飲み進められるのが最高でした。

ゆるめの夜に、肩肘張らずに楽しめる。

そんな庶民派のペアリングです。

 

丹波篠山クラフトビールのブラウンエール と 山の芋とろろご飯

山の芋って、正直そんなに期待してなかったんですよ。

でも丹波のとろろは別格だった。

粘りがすごくて、箸で持ち上がるレベル。

ご飯にかけて食べた瞬間、喉越しというより「舌で感じる重さ」があった。

この滑らかさにブラウンエールを合わせると、まるでバターを溶かしたようなコクのレイヤーが口の中にできていく。

エール特有のモルティさが、とろろの甘さにふんわり寄り添う。

味に派手さはないけれど、じんわりと染みてくるような幸福感。

これはもう、疲れた夜にじっくり味わいたい。ごちそうというより、癒しのセット。

 

淡路ブルワリーのペールエール と 生しらす丼(淡路島)

淡路島の港町で食べた生しらす丼、忘れられないんです。

しらすってこんなに甘かったっけ?と思うくらい、透明感のある味。

口に入れると一瞬で溶けてしまって、潮の香りだけがふんわり残る。

それに合わせたのが、淡路ブルワリーのペールエール。

ほどよく柑橘の香りがあって、でも主張しすぎない。

しらすの儚さを壊さず、味の後半でふわっと香りを足してくれる。

お互いを高め合うというより、交互に舞台に立ってる感じ。

ビールを飲んでから、またしらすを口に運ぶと、なんだか違う味にすら思えてくる。

不思議な変化球ペアリングでした。

では、さらに5組、兵庫県の郷土料理とクラフトビールのペアリングを紹介していきます。

今回は季節感や香ばしさ、苦味の効き方、そして“口の中の情景”にフォーカスして深掘りしてみました。

 

城崎ビールのスタウト と 茶すりだんご(但馬)

甘味とビールのペアリングって、ちょっと敬遠されがち。

でも、スタウトと和菓子の相性は侮れない。

茶すりだんごは、黒蜜のような深い甘さと、きな粉の香ばしさが特徴。

手に持った瞬間にほろっと崩れて、口の中ではふわっと消える。

そこに、城崎ビールのスタウト。

焙煎麦芽の苦味と、ちょっとコーヒーを思わせる香りがだんごの甘みを引き締めてくれる。

口の中で“温度差”が生まれて、それが心地いい。

この組み合わせは、食後や夜のおやつタイムにぴったり。映画でも見ながら、ぽつりぽつりと味わうのが似合います。

 

淡路クラフトのIPA と 焼き穴子の押し寿司(姫路)

穴子寿司とIPA、最初は正直ちょっと不安だったんです。

穴子の繊細さに、IPAの苦味って強すぎないかなって。

でも、一口食べて確信。これは“正反対の調和”というやつでした。

焼いた香ばしさとタレの甘み、そこにIPAの柑橘系のホップ香。

まったく違うベクトルが口の中で交差して、驚くほど一体感があるんです。

しかも、あと味がすっきりしていて、次のひと口を呼ぶ。

ちょっと特別な日や、来客時のおもてなしに出しても喜ばれそうな、大人の組み合わせです。

 

六甲ビールのヘイジーIPA と 播州ラーメン

播州ラーメン、知ってる人は少ないかもしれません。

甘めのスープが特徴で、出汁感が強くて、ちょっと懐かしい味。

醤油ベースなのにどこか優しくて、具材もシンプル。

そこに六甲ビールのヘイジーIPAを合わせると、スープの甘みがふわっと引き立ちます。

ヘイジーならではのトロッとした口当たりと、柑橘のような爽やかさが、ラーメンの脂っぽさを中和してくれるんです。

なんというか…背伸びしない贅沢という感じ。

深夜の締めにもぴったり。ビールでラーメンを流し込むって最高じゃないですか?

 

まとめ

兵庫県のクラフトビールと兵庫県の郷土料理のペアリングを解説!ビールも料理もおいしさ倍増!

こうして地元の味同士を組み合わせてみると、「これぞローカルの贅沢だなあ」としみじみ思います。

土地の空気、季節の温度、風景までもが、ビールと料理を通じて立ち上ってくる感じ。

なんというか、口の中で旅をしているような感覚なんです。

もちろん、ペアリングって正解があるわけじゃなくて、むしろ“ちょっとズレてるかも”くらいの発見がおもしろい。

思ってたより合わなかったっていうのも、それはそれで経験になるし、語れるネタになる。

兵庫のクラフトビールは、観光ついでに買える場所も多いし、ネットでもわりと手に入る。

料理も、今はお取り寄せやレトルトが豊富だから、自宅でいろんな組み合わせを試せるのがありがたいところです。

食卓って、ちょっとした工夫で旅気分になる。

そんな楽しさを教えてくれたのが、兵庫のビールと郷土料理のペアリングでした。

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