クラフトビールが好きな人なら、一度は気になったことがあるかもしれない「サワーエール」。
見た目は普通のビールなのに、口に含んだ瞬間びっくりするような酸味が広がる、ちょっとクセモノな存在です。
初めて飲んだときは正直「これってビールなの?」と戸惑いました。
でも、何度か飲んでいくうちにその独特の風味にハマってしまい、今では冷蔵庫に常備しているくらい。
今回はそんなサワーエールの特徴や種類、そしてどうやって楽しむのが一番おいしいのか、自分なりの視点でまとめてみました。
酸っぱいビールにちょっと抵抗がある人も、この記事を読んだあとには試してみたくなるかもしれません。
サワーエールの特徴とは?
一口飲んだ瞬間、酸味がガツンとくる。
甘さとか苦みじゃなくて、酸っぱさ。この不思議な味わいがサワーエールの最大の特徴です。
一般的なビールとは発酵方法もまったく違っていて、そこがポイント。
酸味の秘密は発酵
サワーエールには、ラクトバチルス菌やブレタノマイセス菌といった、通常のビールでは使わない酵母や菌が関わっています。
これらが酸を出して、あの独特な風味をつくるんですね。
なんだか発酵食品に近い感覚もあります。ヨーグルトとか、ぬか漬けとか、あのあたりの世界。
ワイルドな発酵というと聞こえはワイルドだけど、実際にはとても繊細なコントロールが必要です。
同じレシピでも毎回味が違ったりして、それもまたサワーエールの魅力。
自然と向き合うビール、と言ってもいいかもしれません。
飲むとクセになる理由
最初はびっくりするんですけど、なんか忘れられない味なんですよね。
爽やかで軽くて、スッと入っていく。
しかも、ビールなのに甘さ控えめだったりする。
甘いビールが苦手でも、サワーエールならいけるという人、けっこういます。
自分もそうでした。最初は「何これ?」って思ったのに、気づけば冷蔵庫にサワーばっかり。
特に夏場は、炭酸飲料感覚で飲めるくらい軽やかで、食欲がないときにもスイスイいけてしまう。
身体が自然に欲してくるような感じです。
ちょっとした疲れを癒してくれるような、そんな役割を果たしてくれる存在にもなっています。
サワーエールの種類
一言でサワーエールって言っても、いろんなタイプがあります。
どれを選ぶかで全然違う体験になるので、ちょっとだけ種類を知っておくだけでも、楽しみ方が広がるんです。
フルーツサワー
ブルーベリーやパッションフルーツ、マンゴーなどの果実が入ったタイプ。
これは本当に飲みやすいです。
酸味の中にフルーツの甘さや香りがふわっと広がって、ジュース感覚でゴクゴクいけちゃいます。
夏の昼間に外で飲んだら、もう最高。自分が最初にハマったのもこれでした。
とくにマンゴーサワーは、南国のリゾートを思わせるようなトロピカルな雰囲気があって、口に入れた瞬間に気分が上がる。
キャンプや海辺のバーベキューなんかでこれを持っていくと、かなり盛り上がる気がします。
ベルリナーヴァイセやランビック系
ちょっとマニアックだけど、酸味が鋭くてパンチの効いた味わいが魅力。
ベルリナーヴァイセは軽めだけど、酸味がキレキレ。
逆に、ランビックは樽熟成の深みがあるタイプ。
長期熟成されたものは、もはやワインに近い印象もあります。
家で静かに飲むとき、こういうのをじっくり味わうのが楽しいんです。
なかには「グーズ」というブレンドタイプのランビックもあって、3年熟成ものと1年熟成ものを絶妙に混ぜてつくられています。
この職人技がたまらない。
飲み終えたあとに口に残る余韻が、なんとも言えない贅沢な時間を演出してくれます。
スムージー系サワー
最近よく見るのがスムージーサワー。
まるでシェイクみたいにトロっとしていて、果実感もすごい。
ビールというよりデザート。
SNS映えするし、クラフトビールに興味ない人も巻き込めそうな存在。
最初は「これはビールじゃないでしょ」と思ったけど、一度飲んだらなんか楽しくて。イベントとか持ち寄りパーティーにぴったりな気がします。
しかも、ベリー系や柑橘系、トロピカル系など味のバリエーションが豊富で、その日の気分に合わせて選べるのがうれしいところ。
冷凍フルーツを入れて、さらに見た目を盛るのもおすすめです。
サワーエールの楽しみ方と飲み方のコツ
サワーエールはちょっとクセがあるぶん、飲むタイミングや合わせる食事、グラスの選び方で印象がガラッと変わります。
よく冷やして、グラスはワイングラスが合う
冷たいほうが酸味がキュッと引き締まって、爽やかさが際立ちます。
あと、香りを楽しむならワイングラスみたいな口の広いグラスが向いています。
泡立ちはあんまり期待できないので、香り重視のスタイルが合うかもしれません。
できればグラスは軽く冷やしておくといいかも。
冷蔵庫に入れておくだけで、ぐっと風味が変わります。
缶のまま飲むのも手軽だけど、ちょっと工夫するだけで飲み心地が変わるのもまたおもしろいです。
食事とのペアリングが意外と楽しい
酸味のあるビールって、実は料理と合わせやすいんです。
脂っこい肉料理とか、アジア系のエスニック料理と相性抜群。
タイ料理とか、ベトナムの揚げ春巻きとか、レモングラスの香りと一緒に飲むと、口の中がすごく華やかになる。
チーズとの相性もおもしろくて、特にシェーブルチーズとの組み合わせはクセになる味わいでした。
個人的には唐揚げと合わせるのも好きで、レモンをかけたみたいな爽やかさが後を引くんですよね。
外飲みのときには、そういうペアリングでちょっとした贅沢気分を味わってます。
飲む場所や時間帯で味の印象が変わる
サワーエールって、夏の昼間に外で飲むのがいちばん気持ちいい。
でも、夜に部屋を暗くして静かに飲むときは、また違う表情が出てくるんです。
不思議ですよね。
天気や気温、気分によって感じ方が変わるから、ちょっとした冒険みたいな感覚になります。
キャンドルの明かりの中で、静かに一人で味わってみるのも良い時間。
酸味の中にあるかすかな甘さや複雑さを感じられるのは、そんな静かな時間だからこそなのかもしれません。
まとめ
サワーエールは、いわゆる”ビール”のイメージをくつがえしてくれます。
酸味があるだけで、こんなに新鮮に感じるのかと、自分でも驚きました。
最初の一口が衝撃だったぶん、その後どんどん好きになっていく。
そういう体験をくれるビールって、なかなかないんじゃないかと思います。
クラフトビールの世界って、奥が深くて楽しい。
でも、難しく考える必要はなくて、まずは気になる1本を手に取ってみるところからで十分です。
サワーエール、きっと記憶に残る一杯になるはずです。
もし今まで「ビールって苦くてあんまり得意じゃない」と思っていたなら、サワーエールがその固定観念を崩してくれるかもしれません。
自分自身がそうだったからこそ、声を大にして伝えたい。
酸っぱいビールって、こんなに楽しくて自由で、気分を明るくしてくれる存在なんです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました^^
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