ハーブやスパイスを使ったクラフトビールはどんな味?魅力や特徴を紹介

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールはどんな味?魅力や特徴を紹介 クラフトビールの魅力

クラフトビールの世界は奥深く、日々新しい発見があります。

なかでもハーブやスパイスを使ったクラフトビールは、その香りや風味の広がりが魅力的で、私は初めて飲んだときに驚きとともに感動しました。

この記事では、その魅力や特徴、実際に感じた味わいについて紹介していきます。

 

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールとは?

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールはどんな味?魅力や特徴を紹介

ビールにハーブやスパイスを加えることで、ただの飲み物から一気に物語性のある一杯に変わります。

私が感じたのは、香りと味の両面で広がる多層的な表現力です。

もともとビールにハーブやスパイスを使うという手法は、ヨーロッパでは古くから行われてきました。

たとえば、コリアンダーシードやオレンジピールはベルギーのホワイトビールに欠かせない存在です。

日本でも、地元の特産品を使ったユニークなビールが少しずつ増えてきていて、地域の魅力をビールで味わえるのが面白いところです。

よく使われるスパイスとハーブの風味

スパイス/ハーブ名 主な風味・特徴 相性の良いビールスタイル 備考
コリアンダーシード 柑橘系、スパイシー、少し甘く爽やか ホワイトビール、ブラウンエール 粉砕して使用すると香り強め
オレンジピール(ビター) ほろ苦く爽やかな柑橘系の香り ホワイトビール、ベルジャンエール 濃いビールには不向き
リコリス(甘草) ほんのり甘く、独特な深み ダークエール、スタウト 強すぎると苦味が出ることも
ジュニパーベリー 木の香り、ジンのような風味 スモークビール、セゾンなど 好みが分かれる香り
ジンジャー(生姜) ピリッとした辛味、爽快感 セゾン、ベルジャンエール 適量を見極める必要あり
クミン 土っぽくスモーキー、エキゾチック アンバーエール、スパイシー系 使いすぎるとカレーのような風味
クローブ(丁子) ウッディで甘くスパイシー ダークエール、冬季限定ビール 少量使用が効果的
アニス(八角) 甘くスパイシー、やや薬草的な香り ダークビール、ポーター 香りが強いため使用量に注意
レモングラス レモンのような爽快さ、すっきりとした後味 ペールエール、セゾン 重いビールには不向き
ダイダイピール 柑橘系、やや渋みあり ホワイトエール、ライトエール 通常のオレンジピールと近い
カルダモン 甘く爽やか、ミントのような香り 冬季ビール、ベルジャン系 さやから種を出して粉砕使用
シナモン 甘く温かみのある香り 冬季エール、ポーター デザート系ビールに合う
ディル ハーブっぽくさわやか エール系、ライトラガー 使いすぎ注意
タラゴン アニスに似た香り、甘くさっぱり 軽めのビール、ホワイトビール アクセント向き
ローリエ(ベイリーフ) スパイシーで少し渋みあり アンバー系、セゾン 煮込み料理と同様に煮沸使用
セージ 土っぽく強い香り、やや薬草感 ダーク系、スモークビール 控えめに使用
エルダーフラワー フローラルで甘い香り フルーツビール、ブロンドエール 爽やかさを出したい時に最適
アップルリーフ 果実感、ほのかな渋み ハーブ系ブロンドエール あまり一般的ではない
ベーリーフ(月桂樹) 煮込み料理のような深い香り セゾン、アンバー系 長時間煮沸で苦みが出る

スパイスやハーブは種類によって味わいの方向性が大きく異なります。

これがクラフトビールの奥深さを感じる理由のひとつだと思います。

コリアンダーシードはほのかな柑橘系の香りを加え、ホワイトビールにさっぱりとした印象をもたらしてくれます。

私が好きなのは、リコリスを使ったダークビールで、ほんのり甘くて、まるで黒糖のような優しい味わいが心地よいです。

クローブやアニスなどの香りの強いスパイスは、寒い季節のクリスマスビールにぴったりで、スパイシーさが体を芯から温めてくれます。

 

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールはどんな味?

ある地ビールフェスで、レモングラスと生姜を使ったエールを飲んだことがあります。

最初に香るのは爽やかなレモングラスで、口に含むとジンジャーのぴりっとしたアクセントが来るという、かなり個性的な味わいでした。

初めて飲んだときは正直、飲み慣れない味に戸惑いもありましたが、二口三口と飲み進めるうちに、クセになる感じがありました。

クセがあるからこそ、記憶に残るんですよね。

定番のビールでは味わえない体験が、スパイス入りのクラフトビールの魅力です。

 

スパイスビールは料理との相性も抜群

スパイスを使ったビールは、料理とのペアリングも楽しめます。

特に印象に残っているのは、クローブが効いたビールと、ビーフシチューとの組み合わせです。

濃厚な味付けの料理と深みのあるビールが、お互いを引き立て合っていました。

和食との相性も侮れません。

柚子や山椒など、日本ならではの香りを使ったビールは、焼き魚や煮物などと非常によく合います。

鯖の味噌煮と一緒に山椒ビールを飲んだとき、味噌の甘じょっぱさと山椒のピリッとした香りが見事にマッチして感動しました。

 

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールの魅力

スパイスやハーブを使ったビールは、造り手の感性や哲学が強く表れるジャンルです。

その日の気温、食べる料理、気分などによっても感じ方が変わるため、まるでワインのように奥行きのある楽しみ方ができます。

中には8種類以上のスパイスをブレンドして、複雑な香りを演出しているものもあります。

あまり知られていませんが、ビールの仕込み中に煮沸でスパイスを入れるか、発酵後に加えるかで、香りや風味の出方が大きく変わるそうです。

これを知ってからは、ビールの味の奥にある技術や工夫にまで目が向くようになり、より深く楽しめるようになりました。

 

飲みやすさと刺激のバランス

スパイス入りのビールと聞くと、刺激が強くて飲みにくい印象を持つかもしれません。

最初はそう思っていましたが、実際は驚くほどバランスが取れているものが多いです。

たとえば、カルダモンをほんの少し加えたゴールデンエールは、飲み口はすっきりしているのに、後味にほんのりとエキゾチックな香りが残ります。

この「ちょっと変わってるけど飲みやすい」という絶妙なバランスが、リピーターを生む秘訣なのではと感じています。

 

スパイスビールは季節を感じられる存在

スパイスビールは、季節ごとに楽しみ方が変わるのも面白いです。

冬にはシナモンやクローブの効いた温かみのあるビールが恋しくなり、夏にはミントや柚子など清涼感のあるビールがぴったりです。

冬の寒い夜に暖かい部屋でクリスマスビールを飲むのが好きです。

甘くてスパイシーな香りが部屋中に広がると、それだけで幸せな気持ちになります。

季節ごとの風物詩のように楽しめるのも、スパイスビールの魅力です。

 

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールの楽しみ方

最初はどれを選べばいいか迷ってしまうかもしれませんが、まずは柑橘系やミントなど、香りが親しみやすいものから試してみるのがおすすめです。

最初はオレンジピール入りのベルジャンホワイトから入りましたが、癖がなくてとても飲みやすかったです。

慣れてきたら、少しずつリコリスやアニスなど、個性の強いスパイスにチャレンジしてみると、どんどん新しい味の世界が広がっていきます。

小さな冒険のような感覚で、ひとつひとつの銘柄を楽しめるのが醍醐味です。

 

日本ならではのスパイスを活かしたビールにも注目

最近では、日本固有のスパイスやハーブを使ったクラフトビールも登場していて、これはぜひ注目したい流れです。

たとえば、紫蘇や山椒、柚子などは、日本料理とも親和性が高く、ビールに使っても違和感がありません。

特に面白かったのが、京都のあるブルワリーが出している抹茶と柚子のビールです。

一見ミスマッチに思える組み合わせですが、意外にも爽やかでバランスがよく、口に含んだ瞬間に新しい発見がありました。

 

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールの代表銘柄

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールには、独特な風味と個性を楽しめる銘柄が多くあります。

以下は代表的なものです。

 

サミュエルアダムス・チェリーウィート (Samuel Adams Cherry Wheat)

サミュエルアダムスのチェリーウィートは、チェリーとシナモンを使ったビールで、フルーティーで甘酸っぱい味わいと、軽やかなスパイシーさが特徴です。

夏にぴったりな爽やかな飲み口で、多くの人に愛されています。

 

サラ・スパイス・ダークエール (Saranac Spice Dark Ale)

サラ・スパイス・ダークエールは、シナモン、クローブ、ジンジャーなどのスパイスが加えられたダークエールです。

深みのあるダークビールにスパイシーなアクセントが加わり、温かみのある香りと共に甘くスパイシーなフレーバーが感じられます。

 

ラガー・ドッグ・アナスタシア (Ranger Dog Anastasia)

ラガー・ドッグ・アナスタシアは、オレンジピールとコリアンダーシードを使用したホワイトビールです。

柑橘系のフレッシュな香りと軽やかなビターさが特徴で、スパイシーな余韻も楽しめる一杯です。

 

レモングラス・セッションIPA (Lemongrass Session IPA)

レモングラス・セッションIPAは、レモングラスを使ったセッションIPAで、シトラスのフレッシュな香りとホップのビターさが特徴です。

軽い飲み口で、暑い季節にぴったりな爽快感が感じられます。

 

シェファーズ・オークスパイス・エール (Shepherd’s Oak Spice Ale)

シェファーズ・オークスパイス・エールは、クローブやシナモンを加えたビールで、エールの深い味わいとスパイシーなアクセントが調和しています。

冬の寒い時期にぴったりな、温かみを感じさせるビールです。

 

デザート・アイスクリーム・スタウト (Dessert Ice Cream Stout)

デザート・アイスクリーム・スタウトは、バニラビーンズ、シナモン、ナツメグを使用したスタウトで、まるでデザートのような甘い風味が楽しめます。

濃厚でクリーミーな味わいに、スパイスが加わり、温かみを感じさせるビールです。

 

まとめ

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールはどんな味?魅力や特徴を紹介

ハーブやスパイスを使ったクラフトビールを飲むようになってから、自分の味覚に対する意識が大きく変わりました。

少しの香りや風味の違いに敏感になり、食べ物や飲み物をもっと丁寧に味わうようになった気がします。

一度飲んで合わなかったとしても、それは単に自分に合わなかっただけのこと。

好みに合う一本を見つけたときの嬉しさは格別で、それがクラフトビールの魅力だと私は思っています。

普段のビールにちょっとした変化を求めているなら、ハーブやスパイスを使ったクラフトビール

はぴったりです。飲むたびに新しい発見があり、自分の世界が少しずつ広がっていく感覚が味わえます。

最初は物珍しさから飲み始めましたが、今ではすっかりその魅力にハマってしまいました。

きっと読んでいる方にも、自分だけのお気に入りが見つかるはずです。

少しだけ勇気を出して、新しい味に出会ってみませんか?

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