寒くなる季節になると、チョコビールの名前をよく耳にするようになります。
とはいえ、実際に飲んだことがある人は意外と少ないかもしれません。
名前からして甘そうな印象がありますが、どんな味なのか、どう楽しむのが正解なのか、いまいちピンとこないという人もいるでしょう。
そんなチョコビールについて、自分なりの体験や感想も交えながら、深く掘り下げてみようと思います。
チョコビールって何?ビールなのにチョコレート味?
チョコビールは、チョコレートのような風味を楽しめるビールのことを指します。
実際にカカオを使っているものもありますが、そうでなくても香ばしさやコクのある麦芽の風味によって、チョコレートを連想させる味わいになることがあります。
チョコビールの種類と製法の違い
チョコビールと一口に言っても、いろんな種類があります。
ポーターやスタウトのように焙煎麦芽を使った黒ビールタイプが多く、飲んだ瞬間にカカオのような香りがふわっと広がるタイプや、後味にビターな余韻を残すタイプなど、造り手によって個性がまるで違います。
実際、チョコを溶かして混ぜているわけではなく、麦芽やホップのバランスでチョコレートのような風味を作っているところが面白いんです。
最初に飲んだのはバレンタイン向けの限定ビールで、黒ビールにほんのり甘みが加わっていて「これはスイーツか?」と驚いた記憶があります。
まろやかな口当たりとビター感のバランスが絶妙で、クセになる味でした。
香りの演出でチョコレート感を引き出す工夫
実はチョコビールの魅力の大半は「香り」にあると思っています。
カカオニブやココアパウダーを加えているものもありますが、それ以上に、焙煎した麦芽が織りなすコーヒーやチョコのような香りが印象的なんです。
鼻に抜ける香ばしさと少し焦がしたようなアロマ。
その瞬間、脳が「チョコレートだ!」と錯覚するんですね。
味だけじゃなくて、香りを含めて楽しむのがチョコビールの面白さだと感じています。
チョコビールの魅力
チョコビールには、ほかのビールにはない特別な魅力があります。
ただ酔うために飲むというより、味わって楽しむタイプの飲み物。
自分へのご褒美や、ちょっとしたイベントにぴったりなんですよね。
甘さと苦味のバランスにハマる
「チョコレート」と聞くと甘いイメージが先行しがちですが、チョコビールは意外とビター。
むしろ大人っぽい味わいです。
甘すぎず、それでいてほんのりデザート感もある。
ビールとして飲みごたえもあるのに、どこかやさしい後味に惹かれて、ついリピートしたくなります。
最初の一口は「うん、黒ビールかな?」という感じ。
でも口の中で転がすうちに、焦がしキャラメルのような甘苦さが広がっていき、気づけばグラスが空っぽになっていた……なんてことも。
食後やデザートと一緒に楽しめる
チョコビールは、食中酒というよりも、食後にゆっくり楽しむのがぴったりです。
チョコレートケーキやティラミスと合わせると、風味が引き立ちあってすごく贅沢な気分になります。
自分の場合は、仕事終わりの金曜日に、お気に入りのチョコビールと濃厚なガトーショコラをセットにして、ひとりの時間を楽しむことが多いです。
映画を見ながら、ゆるゆると飲んでいると、「この一週間よく頑張ったな」とちょっとだけ自分を褒めたくなります。
チョコビールの選び方と楽しみ方
チョコビールは冬季限定で販売されることが多いですが、最近ではクラフトビール専門店やオンラインショップでも手に入るようになってきました。
パッケージもおしゃれでギフトにも向いているので、見かけるとつい手に取りたくなってしまいます。
初心者は飲みやすいスタイルから
初めてチョコビールを試すなら、ライトなスタウト系や、甘みが少し強めのタイプを選ぶのがいいかもしれません。
いきなりハイアルコールの濃厚タイプに挑戦すると、「思ってたのと違う…」となることもあります。
自分が最初にハマったのは、アルコール度数が5%くらいで、香りが豊かだけど後味はすっきりしているタイプ。
苦味も控えめで、クラフトビール初心者でも楽しめる一本でした。
贈り物やシーズナルイベントにも
バレンタインシーズンになると、チョコビールのセットが多く登場します。
見た目にも高級感があって、ちょっと変わった贈り物としてもおすすめです。
自分は以前、大切な人にチョコビールの詰め合わせをプレゼントしたことがあります。
甘いものが苦手でも楽しめる味わいなので、「これなら飲める!」と喜んでもらえました。
味だけじゃなく、パッケージやストーリー性も含めて魅力なんだなと感じました。
自宅での楽しみ方と温度管理
チョコビールを家で飲むときは、温度にも少し気を配ると、より一層おいしく感じます。
冷蔵庫から出してすぐよりも、少し常温に戻した状態のほうが、香りが立って味わいも深くなるんです。
グラスに注いでからしばらく置いて、空気と混ぜながらゆっくり飲むと、チョコビール本来の個性がより引き出されてきます。
急いで飲むよりも、「今日はこれを味わうぞ」という気持ちで時間をかけるのがおすすめです。
チョコビールおすすめ銘柄5選
ここからは、実際に飲んでよかったチョコビールをいくつか紹介します。
どれも個性的で、飲み比べるのも楽しいですよ。
サンクトガーレン「インペリアルチョコレートスタウト」
圧倒的なカカオ感と濃厚なコク。
アルコール度数は9%と高めですが、それを感じさせないまろやかさ。
バレンタイン限定で販売される人気銘柄です。
ヤッホーブルーイング「チョコレート・ヴァイツェン」
小麦ビール特有のやわらかさに、ほんのりチョコの香りが加わった優しい味わい。
甘すぎず、飲みやすいので初心者にもおすすめです。
ベアレン醸造所「チョコレートスタウト」
岩手県のクラフトブルワリー・ベアレンが手がける一本。
本格的なスタウトでありながら、後味がすっきりしていて飲み疲れないバランスの良さが魅力。
常陸野ネストビール「リアルジンジャーチョコレート」
チョコ×ジンジャーという異色の組み合わせがクセになる一本。
スパイシーな香りとカカオの余韻が、独特の深みを演出しています。
ブリュードッグ「ココアサイコ」
スコットランド発の攻めた一本。
名前の通りココア感が強く、濃厚な味わい。
高アルコールなので、じっくり時間をかけて味わうのがおすすめです。
まとめ
チョコビールは、単なる「チョコ味のビール」ではありません。
香りや余韻、そして飲んだあとの満足感まで含めて、五感で楽しむクラフトビールのひとつだと思います。
寒い季節の夜、自分へのちょっとしたご褒美として、ゆっくりとチョコビールを味わってみるのもいいかもしれません。
ほんのり甘くて、ちょっぴり苦くて、そしてどこか心がほぐれるような時間。
チョコビールは、そんな贅沢な瞬間をつくってくれる存在です。
今年の冬、いつものビールとは少し違う、大人の楽しみ方をしてみませんか?
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