MENU

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

クラフトビール好きなら「セゾン(Saison)」と「IPA(India Pale Ale)」、どちらを選ぶか迷うことがあると思います。

この記事では、両者の違いをわかりやすく整理しながら、それぞれの魅力とどちらが好みに合いやすいかを解説します。

実際にそれぞれを飲み比べて感じた印象も交えてお届けします。

 

目次

セゾンってどんなビール?

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

セゾンは「季節」を意味するフランス語で、ベルギー・ワロン地方が発祥とされています。

高い炭酸とキレのある味わい、そしてスパイシーかつフルーティーなエステル香が特徴です。

農家の季節労働者のため、冬に仕込んで夏に飲むのが伝統で、低〜中程度のアルコール度数(5〜8%程度)が多いのですが、最近では少し高めに作られるものも増えています。

ボトル内で二次発酵させて炭酸を豊かにするタイプも多く、そのシュワッとした飲み口が燻製やクリームチーズと相性バツグンです。

個人的には、セゾンの魅力は「飲むたびに味が変わる」ところにあります。

時間が経つと香りが開くし、常温で飲むと甘みやスパイスが顔を出す。

ワイングラスで楽しむのも悪くないなと感じました。

柔軟に解釈されるスタイルなので、醸造所ごとの個性も光ります。

 

セゾンの製法と醸造のこだわり

まず麦芽はピルスナーなど比較的軽めのものが中心。

そこに小麦やスペルト、ライ麦などを加えて農家らしい素材感を出すことが多いです。

ホップはバランスを取る程度に控えめで、主役は独特の酵母。高温(29~32℃程度)で発酵させ、フルーティーさとスパイシーさを引き出します。

仕上げにボトルコンディションで炭酸を仕込むことが多いですね。

この工程を踏むことで、「キレのあるドライな飲み口&香りの豊かさ」が両立できていて、個人的には夏の昼下がりにキュッと飲みたくなる1本だなと感じています。

 

IPAとは?

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

IPAは18世紀イギリス発祥で、インドへの輸送を目的としてホップを多めに使うことで保存性を高めたのが始まりです。

現代ではホップの香りや苦味を楽しむスタイルに進化していて、アルコール度数は5〜7.5%程度が中心です。

ただしダブルIPAやニューイングランドIPA(NEIPA)など幅広いバリエーションがあります。

特徴的なのは、ホップを大量に使う点。

ドライホッピングと呼ばれる後付けホップで香りを引き出し、柑橘やトロピカルフルーツのようなアロマを楽しむのが魅力です。

苦味と香りのバランスがタイプによってかなり変化するのが面白く、特にNEIPAは苦味を抑え、濁りとふんわりした口当たりでジューシーさを重視しています。

個人的にはホップの香りの華やかさに惹かれるタイプですが、NEIPAのふくよかな舌触りは、飲むとちょっとした幸せ気分になります。

苦味が苦手な人でも「あれっ意外に飲めるかも」と思わせてくれる印象でした。

 

IPAの製法と多様なスタイル

IPAの最大のポイントは、ホップの使い方です。

伝統的なウエストコーストIPAでは苦味とクリスプな飲み心地が重視され、フルーティーなニューイングランドIPAでは香りを重視します。

また「セッションIPA」と呼ばれる軽いIPAでは、ホップアロマを維持しつつアルコール度数を控えめにしたバージョンもあります。

モルトはベースとなるペールエール用が多く、NEIPAではオート麦や小麦を使って滑らかさを出したり。

水や酵母の使い方、またホップのタイミングと量などでスタイルがガラッと変わる奥深さが魅力です。

 

セゾンとIPAの違いを徹底比較!

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

セゾンとIPA、どちらもクラフトビール好きにはたまらないスタイルですが、味わい・香り・製法・食事との相性など、けっこう違いがあるんです。

ここでは、気になるポイントごとに細かく比較していきます。

 

味わいと香りの違い

セゾンは酵母由来の香りが主役。白胡椒のようなスパイシーさ、柑橘やトロピカルなフルーティーさが感じられます。

味わいはドライで、後味がスッキリ。

高めの炭酸も相まって、ゴクゴク飲める爽快さが魅力です。

IPAはホップが主役。

グレープフルーツやマンゴー、松脂のような香りが広がり、口に含むとしっかりした苦味がズドンときます。

種類によっては甘みやまろやかさもあり、味の層が厚いのが特徴です。

 

使用される酵母やホップの違い

セゾンでは「セゾン酵母」という特殊な酵母を使用。

高温(25~32℃)でも発酵しやすく、香りの個性が強く出るのが特徴です。これにより、同じ麦芽でも香りが華やかに立ち上がります。

IPAではアメリカンホップが多く使われ、シトラ(Citra)、モザイク(Mosaic)、シムコー(Simcoe)など香りに特化した品種が選ばれます。

ドライホッピングという技法で、香りを最後に追加するのが一般的です。

 

製法と発酵の違い

もともと冬に仕込んで夏に飲む「ファームハウスエール」として生まれたセゾン。

発酵温度が高く、瓶内二次発酵を行うことが多いので、シュワシュワ感が長持ちします。

麦芽構成は軽めで、小麦やスペルトを使うこともあります。

IPAは派生スタイルが非常に多く、製法も幅広いです。

ホップの投入タイミング(煮沸中・後半・ドライ)で香りが変わり、NEIPAではオーツ麦を入れて濁りと柔らかい口当たりを出すなど、創意工夫が盛り込まれています。

 

アルコール度数と飲みごたえ

セゾンはアルコール度数が5~6.5%程度のものが主流で、軽やかな飲み口が特徴。

高炭酸とドライな余韻で、何杯でも飲めそうなバランスです。

真夏にぴったりな「軽快系ビール」と言えます。

IPAは苦味が強いぶん、飲みごたえがあり、アルコール度数も6~7.5%程度とやや高め。

ダブルIPAやトリプルIPAでは8~10%台になることもあり、ゆっくり楽しむタイプ。

1杯で満足感があるのが魅力です。

 

食事との相性の違い

セゾンは白身魚、シーフード、山羊チーズ、ハーブを使った料理との相性がバッチリ。

スパイスの効いたアジアン料理やカレーとも意外にマッチします。

IPAはバーガー、BBQ、唐揚げなどの脂っこい料理と相性抜群。

ホップの苦味が口の脂を洗い流してくれて、食事がどんどん進みます。

個人的にはチーズバーガー×IPAが鉄板コンビ!

 

セゾンとIPA、どちらが自分に合う?

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

まず「爽快さと香り、どちらを重視したいか」で選び方が変わります。

キレとスパイシーさ、酵母の香りを楽しみたいならセゾンがいいですし、柑橘やトロピカルホップの香りでグビッと飲みたいならIPAですね。

例えば暑い日の昼間にさっぱり飲みたいならセゾン。

常温でゆったり楽しむと麦芽の軽さや酵母のニュアンスが立ってきます。

一方で、夜のリラックスタイムにはIPAが映えます。

グラスを回してホップの香りをじっくり楽しむのが至福です。

どちらもアルコール度数は似ていますが、飲み疲れしにくいのは炭酸が多くてドライなセゾン。

逆に、濁りのあるNEIPAは口当たりが濃く、満足感がありますが飲みすぎ注意かも。

 

食事との相性の違い

セゾンはクリームチーズやスパイシーなカレー、シーフードなどとも相性が良く、さっぱりしつつ香りを引き立てます。

IPAは揚げ物やバーボン風味の肉料理、ピザなど濃厚な味との相性が良く、ホップの苦味がさっぱり感を補ってくれます。

 

まとめ

セゾンとIPAの違いとは?特長や製法を解説

セゾンもIPAも、それぞれに魅力がはっきりしていて目的に応じて楽しむのがベストです。

もしどちらかを選びたいなら、まずはセゾンで「酵母香りとドライなシュワシュワ感」を味わい、次にIPAでホップのバリエーションに浸ってみると、ビールの世界の奥深さにハマると思います。

実際に飲み比べると、同じビールでも相性の良いグラスや温度によって印象が変わるのも面白い発見でした。

ビールが好きなら、ぜひ両方をゆっくり楽しむ時間をつくってみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次