クラフトビールが好きなら、「セッションIPA」と「ヘイジーIPA」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
同じIPA(インディア・ペール・エール)の仲間ですが、それぞれに特徴があり、味わいや飲みやすさが大きく異なります。
実際に飲み比べてみると、その違いがよく分かります。
今回は、セッションIPAとヘイジーIPAの違いを、製法や特徴とあわせて詳しく紹介します。
セッションIPAとは?
セッションIPAは、IPAの中でもアルコール度数が低めで、軽やかに楽しめるビールです。
通常のIPAはアルコール度数が6~7%ほどあるのに対し、セッションIPAは4~5%程度と控えめになっています。
最初にセッションIPAを飲んだとき、その飲みやすさに驚いたのを覚えています。
IPA特有のホップの香りや爽快な苦味はそのままに、アルコール度数が低いため、何杯飲んでも重たく感じないのが魅力です。
昼間からでも気軽に飲めるので、アウトドアやBBQにもぴったりです。
セッションIPAの特徴
セッションIPAの特徴は、軽やかなボディとバランスの取れた味わいです。
IPAらしい柑橘系の香りやホップの苦味はしっかり感じられますが、通常のIPAほどガツンと強くはなく、スムーズに飲めます。
軽やかな飲み口なので、食事との相性も良いです。
特に、グリルチキンやピザ、揚げ物と合わせると、ホップの爽快感が脂っこさをリセットしてくれて、どんどん飲みたくなります。
実際にピザと一緒に飲んだときは、ビールのキレが抜群で、一口飲むたびに食欲が増していく感覚がありました。
セッションIPAの製法
セッションIPAは、通常のIPAと比べて麦芽の量を少し減らし、アルコール度数を抑えるように作られています。
麦芽が少ない分、ボディが軽くなり、スッキリとした飲み口になるのが特徴です。
また、ホップの使い方にも工夫があります。
苦味を抑えつつ、ホップの香りをしっかり引き出すために、煮沸の後半や発酵後にホップを追加する「ドライホッピング」の技法がよく用いられます。
この製法によって、セッションIPAは香り高く、フルーティーで爽快な味わいになります。
セッションIPAの味わいと楽しみ方
セッションIPAの最大の特徴は、「軽快な飲み心地」と「飲み飽きしないバランスの取れた味わい」です。
IPAらしいホップの香りはしっかり感じられますが、通常のIPAほどの強い苦味や重さはありません。
これにより、何杯でも楽しめるような仕上がりになっています。
実際にセッションIPAを飲むと、まず柑橘系の爽やかな香りが広がり、口に含むと軽やかな炭酸とともに程よい苦味が感じられます。
その後、後味はスッキリと消えていき、次の一口をすぐに飲みたくなるような感覚になります。
この軽快な飲み口のおかげで、食事との相性が非常に良いです。
例えば、脂っこい料理と合わせると、セッションIPAの爽快な苦味が口の中をリフレッシュしてくれるため、食事がより進みます。
特に、唐揚げやポテトフライ、グリルしたチキンとの組み合わせは最高です。
また、アウトドアやBBQにもぴったりです。
アルコール度数が低いため、長時間飲んでも酔いすぎず、心地よく楽しめるのが魅力です。
ヘイジーIPAとは?
ヘイジーIPAは、その名の通り「霞がかった(Hazy)」見た目が特徴のIPAです。
グラスに注ぐと、まるでジュースのように白く濁っていて、香りも非常にフルーティーです。
最初にヘイジーIPAを飲んだとき、そのジューシーな風味に衝撃を受けました。
マンゴーやパイナップルのような甘い香りが広がり、口当たりもとてもなめらかです。
IPAといえば苦味が強いイメージがありましたが、ヘイジーIPAは驚くほど優しく、まるでフルーツジュースを飲んでいるような感覚でした。
ヘイジーIPAの特徴
ヘイジーIPAの最大の特徴は、ジューシーな味わいとまろやかな口当たりです。
ホップの苦味は控えめで、トロピカルフルーツや柑橘系の香りが強く、甘みを感じるほどのフルーティーな仕上がりになっています。
見た目の濁りも独特で、この霞がかった外観がヘイジーIPAの個性を際立たせています。
これは、麦芽やオーツ麦、小麦、酵母がビール内にとどまることによって生まれるものです。
口当たりがとても滑らかなので、のどごしが良く、ゴクゴク飲めるのも魅力のひとつです。
IPA特有の強い苦味が苦手な人でも、ヘイジーIPAなら楽しめることが多いです。
ヘイジーIPAの製法
ヘイジーIPAは、ホップの香りを最大限に活かすために、煮沸の後半や発酵後にホップを大量に加える「レイトホッピング」や「ドライホッピング」という技法が使われます。
これにより、苦味を抑えながら香りを引き立てることができます。
また、オーツ麦や小麦を使うことで、ビールにタンパク質やデンプンが多く含まれ、特有の濁りが生まれます。
この濁りによって、口当たりが滑らかになり、クリーミーな飲み心地が楽しめます。
ヘイジーIPAに使用される酵母も特徴的です。
通常のIPAでは発酵後に沈殿する酵母が多いのに対し、ヘイジーIPAの酵母はビール内にとどまり、濁りとフルーティーな香りを強調します。
この酵母があるからこそ、ヘイジーIPAならではのトロピカルな味わいが生まれるのです。
ヘイジーIPAの味わいと楽しみ方
ヘイジーIPAは、見た目からして他のIPAとは異なります。
グラスに注ぐと、霞がかった濁りのある外観が特徴的で、一見するとフルーツジュースのようにも見えます。
口に含んだ瞬間、マンゴーやパイナップル、オレンジのようなトロピカルな甘い香りが広がります。
苦味は控えめで、口当たりはとてもなめらか。
炭酸も比較的優しく、クリーミーなテクスチャーが感じられるのがポイントです。
ヘイジーIPAの魅力は、この「ジューシーさ」と「なめらかさ」にあります。
苦味が強いビールが苦手な人でも、ヘイジーIPAなら美味しく飲めることが多いです。
実際、ビールが苦手だった人が「これなら飲める!」と気に入ることもあります。
このフルーティーな味わいは、デザートとの相性も抜群です。
例えば、チーズケーキやフルーツタルトと一緒に楽しむと、まるでスイーツとジュースをペアリングしたかのような贅沢な時間が味わえます。
また、リラックスしたいときや、ゆっくりとお酒を楽しみたいときにもぴったりです。
夜のんびりとした時間に飲むと、そのジューシーな香りと甘みが心地よく広がり、癒やされるような気分になります。
セッションIPAとヘイジーIPAの違い
セッションIPAとヘイジーIPAは、どちらもIPAのカテゴリーに属しますが、それぞれの味わいや製法、楽しみ方に大きな違いがあります。
実際に飲み比べると、その個性がより際立ちます。
セッションIPAは、軽やかで飲みやすく、ホップの爽やかな香りとスッキリした苦味が特徴です。
アルコール度数が低いため、長時間楽しめるのが魅力で、食事との相性も抜群です。
夏の暑い日にグビッと飲むと、最高の爽快感を味わえます。
一方、ヘイジーIPAは、濃厚でジューシーな味わいが特徴です。
苦味は抑えられ、トロピカルフルーツのような甘みとアロマが際立ちます。
まろやかな口当たりがあり、まるでフルーツジュースのような感覚で楽しめるのが魅力です。
この違いが生まれるのは、使われる原材料や製法の違いにあります。
セッションIPAとヘイジーIPAの製法の違い
セッションIPAとヘイジーIPAは、使われる原材料や製造方法にも違いがあります。
この違いが、それぞれの特徴的な味わいを生み出しています。
セッションIPAは、通常のIPAよりも麦芽の使用量を抑えることで、アルコール度数を低くし、軽快な飲み口に仕上げています。
また、ホップの使い方にも工夫があり、香りを引き立てながらも苦味を強くしすぎないように調整されています。
一方、ヘイジーIPAは、オーツ麦や小麦を使用することで、濁りと滑らかな口当たりを生み出しています。
さらに、特殊な酵母を使用し、ビールの中に浮遊する成分を残すことで、ジューシーな味わいと霞がかった見た目を作り出しています。
また、ホップの投入タイミングにも違いがあります。
セッションIPAでは、煮沸時にホップを加えることで、適度な苦味を引き出します。
一方、ヘイジーIPAでは、発酵後に大量のホップを加える「ドライホッピング」や「レイトホッピング」を採用することで、苦味を抑えつつ、ホップの香りを最大限に引き出しています。
どちらを選ぶべき?
セッションIPAとヘイジーIPAは、それぞれ異なる魅力を持っています。
軽快で飲みやすく、爽快なビールを求めるなら、セッションIPAがおすすめです。
食事と合わせやすく、長時間楽しめるので、アウトドアやイベントにもぴったりです。
一方、濃厚でジューシーな味わいを楽しみたいなら、ヘイジーIPAが最適です。
トロピカルな香りと滑らかな口当たりが特徴で、まるでフルーツジュースを飲んでいるかのような感覚を味わえます。
どちらが好みかは、実際に飲んでみるのが一番です。
セッションIPAとヘイジーIPAを飲み比べて、それぞれの違いを楽しむのも面白い体験になります。
まとめ
セッションIPAとヘイジーIPAは、それぞれに異なる魅力を持つIPAです。
爽快で飲みやすいセッションIPA、ジューシーで濃厚なヘイジーIPA。
どちらもクラフトビールの楽しさを存分に味わえるスタイルです。
どちらが好みかは実際に飲んでみないと分からないもの。
ぜひ飲み比べて、自分にぴったりのIPAを見つけてみてください。
新しいビールの世界が広がるかもしれません。
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